ほんもんぶつりゅうしゅう
2020年11月01日
晴れやかに厳かに本山御尊前にて叙任式を執り行う  権僧正・上座講師 18師が喜びの辞令拝受
去る10月10日、令和2年度の権僧正・上座講師の昇叙者に対する叙任辞令下付式及び言上式が、本山宥清寺本堂の開導聖人御尊前と御宝前で厳かに執り行われた。
この度、晴れの叙任を受けられたのは、権僧正には、
故松本現喬師 ①妙福寺
齊藤清章師 ⑪青柳寺
市川清秀師 ⑤本門寺
渡辺龍幸師 ③本扇寺
数野宥泉師 ①本門寺
中﨑昌行師①富山佛立寺
蓑田清文師 ⑤扇教寺
鈴木昌光師 ②妙光寺
太田信充師 ⑤乗泉寺 の9師と、
上座講師には、
田尻薫覚師 ⑩日薫寺
川手信興師 ⑪本法寺
西村清良師 ②清風寺
中野声栄師 ④本要寺
清水清康師 ④妙深寺
田中恒立師 ②本成寺
小野山淳鷲師⑨本門寺
岡本堅誠師 ⑤歓照寺
柴田教信師 ⑤妙泉寺 の9師であった。
叙任式は午前11時より、権僧正の叙任辞令下付式から始まり、齊藤清章師等9師(故松本現喬師は松本現薫師が代理拝受)が、それぞれ恭しく御尊前に進まれ、講有上人より辞令を拝受された。
引き続き、上座講師の田尻薫覚師等9師に対する叙任辞令が下付された。
辞令を下付された叙任者は、一旦庫裡に下がりそれぞれに1級上位の袈裟・衣を着用して再び昇堂。本堂御宝前外陣に用意された僧階別の指定の席に着座。講有上人導師のもと叙任式御宝前言上の儀が執行された。
言上お看経の後、最初に講有上人の御訓示を頂戴した。講有上人は昇叙者に祝意を述べられるとともに「令和の時代が1年を経過しようとしていた今年の春、新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界中が混迷に陥りました。日本においても4月に緊急事態宣言が出され、感染予防をはじめ種々の対応が求められています。
お祖師さまのご時代には、半数の家で死者が出るほど疫病が流行し、家族を失い、恐怖に怯え、途方に暮れる人々に心を寄せられ、本仏のお遣いとして上行所伝の御題目をお弘めになり、多くの勇気と希望を与えられました。
当時と現代では大きく環境が異なりますが、先の見えない不安を人々が感じているのは今も同様です。
現在、宗門は2年後にお迎えする高祖日蓮大士ご降誕800年へ向け慶讃ご奉公の真っただ中にあります。お祖師さまから御題目をいただいた私共殊に教務は、今こそ人々の不安を除く一助とならねば、出家得度させていただいた甲斐がありません。
感染禍で様々な試練が予想されるこれからの時代、何をおいても求められるのは『人を助ける』という菩薩行の実践です。
開導聖人は御指南に
『人を助くる心の無き人を菩薩とは申すまじく候也 われと我心に問はせ給へ云々』(真實傳 壹・扇全10巻177頁)
と仰せです。
諸師の今回の昇叙は、お祖師さまの御意の通りに『人助け』を成就させていただくためであることを肝に銘じ、ご弘通に邁進してください」と促された。
続いて小西日演宗務総長が祝意を述べられた後、本山と佛立教育専門学校からお祝いの記念品が贈られた。最後に叙任者を代表して権僧正になられた数野日意師が答辞に立たれ、辞令拝受の慶びと共に初心にかえっての更なる精進の決意を述べられ、叙任式は無事に終了となった。