ほんもんぶつりゅうしゅう
2020年12月21日
京都佛立ミュージアム「SDGsと仏教展〜アフターコロナ2030への羅針〜」オープニング映像

SDGsと仏教展〜アフターコロナ2030への羅針〜

SDGsと仏教展〜アフターコロナ2030への羅針〜
 
2015年9月25日。人類は大きな一歩を踏み出しました。
「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」
Transforming our world : the 2030 Agenda for Sustainable Development
 
理想的な近未来を求め、2030年に向けた地球規模の行動目標に、世界193の国と地域の代表者全員が賛同したのです。
それから5年―― 「2020年」 この年は人類の歴史に深く刻み込まれるに違いありません。
新型コロナウイルス、COVID-19が世界に蔓延し、多くの罹患と死を招きました。 新型ウイルスは、人びとの身体や命を蝕み、医療体制に大きな打撃を与えるばかりでなく、 経済や産業など社会全体、さらに人びとの往来や地域のコミュニティーなど私たちの日常生活の細部に至るまで、 まさに「すべて」に甚大で深刻な影響を及ぼしました。
 
そして、この事態は、今なお、収束の目途すら立っていません。
世界のすべての地域、全人類が同時に“被災者”となった、この度のコロナ禍。そこで見えてきたこと。 経済格差の助長。
 人種や民族、職業や性別などにおける差別。 保護主義や自国第一主義。
 そしてサイバーテロを含めた国家間の覇権争い。戦争。 これらは皆、“コロナ前”の2015年、SDGsにおいてすでに指摘されていた人類共通の課題そのものであり、 そもそも私たちが抱えていた事々が、コロナを機に一気に噴出し、表面化したと言う他はありません。
 
唯一、コロナによって俄に改善したといわれる自然環境さえも、皮肉なことに、 自然と人間との分断、非接触によって成されたものであり、共存の成果ではないのです。 私たち人類は、このまま分断に分断を重ね、破滅へと突き進み、自ら未来を閉ざしてしまうのでしょうか。
思えば、人類の歴史は感染症との闘いの足跡でもあります。 時々に蔓延する感染症は、その時代の有り様を如実に映し出し、その克服は“時代の転換”をもたらしました。
そして、新型コロナウイルス、COVID-19―― 私たちは、今まさに、どのような未来を思い描きながら、この未曾有の災禍を乗り越えようとしているのでしょうか。 東日本大震災からの復興の槌音も未だ聞こえなかった2012年7月。
 「こんな時だからこそ」と開館に踏み切った京都佛立ミュージアム。 以来、さまざまなテーマを取り上げ、仏教的な視点から課題や問題を紐解き、“生きた仏教”を紹介してまいりました。
現在、新型コロナウイルスに始まる“世界同時災禍”からの脱却を目指す今だからこそ、 「誰一人取り残さない」との理念を掲げる地球規模の行動目標、SDGsをテーマに、 その達成期限と定められる “アフターコロナ2030” に向けて、私たち人類の進むべき方向を、皆様とともに考えたいと思います。
冬は必ず春となるー。
コロナ禍の向こうに、本当に、豊かな人生と社会を築くために――
 
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京都佛立ミュージアム SDGsと仏教展 アフターコロナ2030への羅針
 
期間 令和2(2020)年12月18日 ~ 令和3(2021)年5月23日
[平日]10時~16時 [土日祝]10時~17時 [休館]月曜日 
※但し、月曜日が祝祭日のときは開館、翌日代休。
入場料 無料
 
主催 京都佛立ミュージアム http://www.hbsmuseum.jp/
後援(順不同・申請中を含む) 京都府/京都府教育委員会/京都市/京都市教育委員会/報道各社 ほか
協力(順不同・申請中を含む) 日蓮宗/日蓮門下連合会/全日本仏教会/長岡技術科学大学 ほか
協賛:本門佛立宗