ご利益体験談

「お役を拝受しご利益感得」—未熟児で誕生した孫も蘇生のお計らい—

第11支庁 兵庫・廣宣寺 宮本裕子さん
 
 
 第11支庁・阪神布教区婦人会では、管内5ヵ寺院持ち回りで、隔月に交流御講を奉修し、各寺院代表が体験談を発表している。その中で、西宮・廣宣寺、宮本裕子姉が昨年5月12日に尼崎隆宣寺で、また本年8月27日に三田本有寺で発表された体験談を併せて紹介させていただく。
 

 
 ありがとうございます。この度、婦人会交流参詣の席で信仰体験談の発表をしてみてはと、お勧めをいただいた時「私には派手なご利益は無いですが」と申し上げましたところ「生き死に係わるようなご利益はそんなにあるものではありません。派手な物でなくて良いのですよ」との事で、お受けしました。これまでにいただいたご利益を改めて振り返ってみますと、あれもこれもと、一度でお話できないくらいのご利益を頂戴しておりました。本日は『お寺のお役を受けていただいたご利益』についてお話させていただきます。
 
 私は昔、お寺よりいただいたお役は、お断りしてはいけない。また、できないお役は与えられないと聞いておりましたが、3年前に、組長のお役の打診がありました時は、さすがに悩みました。私のような者に責任の重いお役が務まるだろうか?しかし誰かが務めなければならないのなら、御宝前様が助けて下さるだろうと思い喜んでお受けしました。任期2年が終わろうとする頃、前の組長さんに「宮本さんも組長をされてご利益をいただかれましたね」と声をかけられました。思えば、初孫の航世(こうせい)が生まれておりました。この航世の誕生までには、いろいろ苦労がありました。
 
 その頃、私はパートの仕事をしていましたが、娘の佳奈のつわりがひどく夏の暑い中、仕事の後、自転車をこいで佳奈の家まで行き、家事の手伝をする日が続いたところ、顔が真っ赤に腫れ人前に出られないくらいになり困っておりました。御宝前様にお願いしましたが、なかなか良くなりません。私が御題目口唱をしている横で主人がテレビを見ています。「私がこんなに苦しんでいるのに、なぜ手を合わせてくれないの」と腹を立てました。するとその日から主人が私の横に座り一緒に、御題目を唱えてくれるようになったのです。佳奈の大学受験の時にさえ手を合わせなかった主人がそれ以来、毎日10分間だけですが御題目を唱えてくれるようになり喜んでいます。私がご奉公でいない時も御題目を唱えているようです。
 
 こうして組長2期目の頃、婦人会の委員の打診がありました。私の心は「エー、組長のご奉公で一杯一杯やし、次の任期まで待ってもらえないかなー」でした。そんな時、本堂でお看経をしていて、ふと考えたのはそろそろ2番目の孫が生まれても良い頃かな、もしできなくても、わたしが婦人会のお役を断ったためにというのは嫌だなと思い、すぐに受けさせていただいたのは11月頃のことでした。不思議な事に翌月12月末、佳奈より2人目の孫が生まれるとの知らせが届きビックリしました。私は心の中で「早い!もうご利益をいただいた」と感謝しました。
 
 年が明け1月半ば航世がインフルエンザにかかりました。佳奈は3日前に予防接種を受けたところで、とても効果は見込めません。子供とは濃厚接触になりますので、妊婦にうつると高熱のため、体内の子供に影響があります。2番目の子は諦めないといけないかなと心配しましたが、お寺で毎日安楽産福子のご祈願を言上していただいているから、後は御宝前様にすべてお任せしようと心に決めましたところ、手伝いに行っていた私が39度9分の熱を出したにもかかわらず佳奈にはうつらずに済むというご利益をいただきました。
 
 若い頃には目の覚めるような現証のご利益が欲しいと思ったりもしましたが、心穏やかな日々が過ごせるのがどんなに有難いことか、これも祖母や母が一生懸命ご信心してくれたお蔭だと感謝し、8月に生まれる新しい命の誕生を楽しみに、これからもご奉公させていただきます。ありがとうございます。ありがとうございます。
 

 
 娘・佳奈の出産予定日は8月の末でしたが、最初の子供が帝王切開でしたので、医師より8月のお盆前に帝王切開でと勧められていました。その予定で私も準備していましたが、6月末に早産傾向にあることが知らされ、絶対安静ということで実家に帰っていました。7月3日、私がお助行先より帰宅しますと、佳奈がお腹が痛いので病院へ行くと申します。これまでも何回か同じようなことがありましたので、今回も点滴で帰って来ると思っていたところ、佳奈からか弱い声で陣痛が始まったので来てほしいと電話がありました。
 
 急いで病院に駆けつけると『緊急に帝王切開のできる病院を探しているので、お待ちください』とのことでしたが、佳奈の陣痛はますます強くなり間に合わず、その場で出産となりました。この時、孫の快世(かいせい)は32週で呼吸の準備ができずに出産となり、そのまま新生児集中治療室のある大きな病院へ救急車搬送されました。付き添っていた私は快世の後頭部だけ一瞬見ることができましたが、顔を見る余裕もありませんでした。そして無事出産した後の佳奈に声をかけ、急ぎ快世の入院する病院へ行き、待つこと2時間。不安の中やっと担当医師の説明を受けました。今、人工呼吸器を付けており呼吸はうまくできているが、今後のことはまだわからない。36週までは退院できないということを知らされて、その日は帰宅しました。
 
 翌日、娘婿が医師より詳しい説明を受けたところ、午後からは人工呼吸器も外せるとのことで安堵しました。出産時、最初のお計らいを頂戴していたのです。佳奈は最初の子供・航世を帝王切開で出産していたので、今回のように自然分娩は大変危険を伴います。子宮破裂をすると母子ともに命の危険があり、子供も命が助かっても脳に障害が残ることがほとんどだそうです。しかも孫は逆子で生まれてきました。しかし、佳奈がお世話になっていた産院の先生は、若いけれども経験豊富な方で適切な処置していただき、子供が小さいのも幸いして、無事生まれてくることができたようです。
 
 4週間の入院後、無事退院してきた小さな快世をこの手に抱きしめた時、幸せを感じました。が、その喜びも束の間でした。ある晩、佳奈が授乳中、「おかしい、おかしい」と叫んでいます。何事かと慌てて覗いてみると快世が息をしていません。『快ちゃん、息をしなさい』と言って背中をたたいても反応がありません。顔は紫色になり、この子はもうだめかもしれないと思った時、南無妙法蓮華経と御題目を唱えると息をし始めました。御題目様のお蔭で蘇生するご利益をいただいたのです。本当に妊娠の当初から御題目により救われた快世です。私は今回の事で、日々のご奉公、朝夕御題目をお唱えすることの大切さを、しみじみと感じました。
 
 その快世も今1歳の誕生日を迎え、小さく生まれましたが普通の子供の大きさに成長しています。今後、2人の孫たちが無事に成長して、ご信心を大切にして法灯相続してくれることを願っています。ありがとうございました。