ご利益体験談

口の罪障をお叱りいただいたこと

第9支庁・松風寺 山口多美子さん(仮名)
 
 
 ありがとうございます。私は口の罪障でよくお罰をいただきます。今日はお懺悔の意味も込めて、そのお罰を一つご披露させていただきます。
 
 平成7年から8年にかけて、私は何も分からないまま婦人会のお役を務めました。2年間の任期が終わり、次期の役員を決める時期が近づいた頃、私は「次はお役を下ろしていただこう」と思い、奥様のところにお願いに行きました。ところが奥様はまったく取り合ってくださらず、結局役員改選のあとも婦人会の副会長として残ることになったのですが、この「私のお願いを聞いていただけなかった」という思いが、婦人会の御奉公のあるたびに現れて、「どうして私が……」と知らずのうちにブツブツ文句を言うようになっていたのです。
 
 平成9年の春の御会式の打ち合わせの日のことです。その日は9時に集合でしたが、私は例によってブツブツ文句を言いながら、自転車でお寺に向っておりました。そして、ちょうど勝山中学校の前に差し掛かったとき、曲がり角から出てきた男性と、出会い頭に衝突をしたのです。相手の方は止まってくれたのですが、私はブレーキをかけても間に合わず、私がぶつかっていく形になりました。私はバタンと倒れました。すぐに起きて、前のカゴに載せていた手提げを拾いました。自分の手足を見ましたが、幸い怪我はなく、ズボンが少し汚れた程度でしたので、相手の方にお断りをして、「あぁ、良かった」と思いながらお寺に急ぎました。大きく息をすると、胸が痛かったのですが、それでも御奉公の打ち合わせを無事に終えて、そのまま家に帰ったのです。
 
 この頃、私は空いている時間は、2歳の孫のお守りをしていました。ところが家に帰って、その孫を抱っこしようとしましたら、胸が痛くて力が入りません。負んぶすることもできません。私はすぐに伊達整形外科に行って診ていただいたのですが、レントゲンを映した結果、肋骨が1本折れていることが分かりました。私はそれを聞いたとき、すぐに「お罰をいただいた」と気付きました。仏さまにお仕えする御奉公をさせていただくのに、ブツブツ文句を言うのが間違いなのは、充分に分かっています。御奉公の機会を与えていただきながら、逆恨みするのも間違っています。しかし、そんなことをよく知りながら、口の罪障でブツブツと文句を言ってしまう私に、御宝前さまはご注意をくださったのです。
 
 幸い、怪我は大事に至らず、先生は私の胸に広いバンドを締めてながら、「1ヶ月ぐらいで治ります。自転車に乗るのはかまいませんが、重いものは持たないでください。日常生活は、無理をしなければ普通でいいです。1ヶ月経ったら、また来てください」と言ってくださいました。この言葉を聞いて、私は肋骨一本で良かったと御法さまに感謝しました。これが手や足の骨折なら、1ヶ月では済みませんし、入院でもするようなら、大事な御奉公も、孫のお守りもできなくなるところでした。小難で済ませていただいたのは、罪障を積む私にも、御法さまがお護りくださったお陰だと思いました。
 
 あとで主人に、「何年ご信心をしているんだ。何のためにお寺に参って御法門を聴聞しているんだ」と折伏をされ、このときばかりは、ほんとうに反省させられました。どうせ御奉公させていただくのですから、文句を言いながらするのではなく、最初から素直に喜んでさせていただくほうが功徳になるのは当然です。このとき以来、信心を改良させていただき、素直な心で御奉公させていただけますよう努めております。まだまだ反省させられることの多い私ですが、自らへの戒めの意味で、そんな私の体験を皆さんにお聞きいただきました。ありがとうございました。
 
平成15年10月26日発表