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上行菩薩について

 
 法華経の本門、如来寿量品第16において仏さまは、そのご自身の本体は永遠の生命を具えた根本の仏、久遠本仏ということを明かされました。その尊いお姿、立場をもって真実の教えを説かれ、南無妙法蓮華経の御題目にその全てを包み込まれました。そして如来神力品第21において「私は間もなく仮にこの世から姿を消すが、私のいない後の世にこの法華経の教えを私に代わって伝え、弘めるように」と、一人の菩薩に命じ、授けられます。そのお方は、久遠の昔より本仏にお仕えになられてきた一番弟子、上行菩薩というお方です。
 
 では、上行菩薩はいつ、どのようにこの末法に現れて、私たちに御題目の大法をお授けくださったのでしょうか?その上行菩薩とは、実は日蓮聖人だったのです。
 
 1222年、日本にお生まれになった日蓮聖人は、約20年間にわたる仏教研究の末、法華経の教えこそが仏さまの説かれた教えの中で最高の教えであるという確信を得られました。そしてその真実の教え、法華経を世に正しく弘めようと決意されます。1253年、32歳の時です。
 
 その約20年後、日蓮聖人はご自身が上行菩薩の生まれ変わりであることを確信されます。法華経には、末法の時代に、仏さまに代わってその教えを弘める者は流罪を受けたり、刀で切り殺されそうになり、その他、種々の迫害に遭うと記されてあります。しかし、法華経の行者を守護する諸天善神は必ずこの人を守り、その使命を全うすることを助けるであろうとも記されてあります。御題目をお弘めになる間、日蓮聖人はまざまな法難を経験され、それらの体験はすべて法華経に説かれる予言に符合していたのです。こうして本仏釈尊の使者、上行菩薩の再誕はこの日蓮以外の何者でもないとの自覚を得られたのでした。
 
 
 日蓮聖人が身命を惜しまず、末法を生きる我々のためにお伝えくださった南無妙法蓮華経の御題目。次にその御題目にはどんな力が込められていて、どれほどありがたいものなのかを見ていくことにしましょう。