ほんもんぶつりゅうしゅう

岡山 妙現寺


2019-11-19 13:15

高祖御会式 PARTⅡ ~子供達の御会式~ 涙の野菜販売会・・

 PARTⅠ に引き続き、PARTⅡをご紹介させて頂きます。
 薫化会長として薫化会をお預かりする身の私としましては、御法様から与えられた使命・指令をいつも考えています。私自身試行錯誤しながら自身の生活、いや生き方そのものを、御法様の教えを素直に解釈し、どこか怖さもありながら変化させた結果、それはそれは言葉では言えない程の状態を頂いております。佛立宗は本物の教えだと確信をしておりますので、そこに疑いはないのですが、御導師様や御講師様には、都度その考え、行動、企画が間違っていないかをお尋ねし、しかしでもやはり凡夫の身の私ですから、時に説明不足により誤解が生じる事もありますが、その場合には、真摯にご説明、ご納得頂く様に心掛けております。
 これは先輩ご信者様に対しても同じですが、お寺には0歳から100歳近い方までが同じ空間で信行に励むわけですから、その時代背景に則して新しいご信心の在り方を模索するほかありません。決して変えてはいけない大事な事(教え)はある。しかし、変えなくてはならない部分は必ずある。そういう信念からになります。
 さて、毎月の様に薫化会の子供達とお寺でお会いしますが、この子たちの本来の人間の持つ姿。例えば心からの嬉しさ、楽しさ、高揚感などを感じたことはあまりありません。楽しそうな顔はみんなしているのですが、でもしかし、どこか若干よそよそしい。少しかしこまったところがある。そういうことはいつも感じています。
 ご信心はうわべや見せかけ、格好でするものではなく、心でさせて頂くものですから、こういったところをいかに打破できるか?。子供達の心に響かせる事ができるか?。そこに本当の意味での法灯相続があると思っています。
 これは本当に難しい。試行錯誤する中で何かヒントを見つけるほかありません。そこで今回は、本当に小さな声を出発点にし、色々なタイミングも重なった結果、”野菜の販売会”をさせて頂き、そこでの売上金は全て台風被害の災害義援金としてお送りすることを企画致しました。
 御会式では他寺の方に加え、寺内でもあまり普段ご参詣されない方も多く来られますので、公平に皆様に安くて美味しい野菜、それも自分たちで掘ったお芋をご購入頂きたい。また薫化会の子供達には、本当に喜んで買って頂けるその嬉しさ。すなわちお金を出す方も喜ぶ、売る方も喜ぶ。WIN-WINの関係を感じて貰いたいというのが最大の目的です。私自身商売をしている身ですから、このWIN-WINの関係が無いと全ての物事は一過性で終わってしまう、すなわち長続きしない事をよく分かっているつもりです。
 御法様の教えも全く同じ。私たちはご奉公という形で身を捧げますが、その深さにより得られる御利益は違ってきます。この人として難しい事をどのように理解していくのか?。特に子供達は身をもって体験してみるほかありません。お寺、特に薫化会はそういった場を子供達に与える強い使命があるのだと思います。ここに大人の事情を入れるようなことをしてはなりません。
 今回並々ならぬ決意。いや、もしかすると弘通セッション以上の気持ちで臨んだ野菜販売会。あくまでも主役は法灯相続を担う子供達でなければなりません。何か月も前から企画は練っていますし、会議にもかけておりました。また数ヶ月前からこの日の為にご自宅で野菜を育てて下さったご信者様や、夜も徹して小物を作成して頂いたご信者様、早々と商品をご有志下さった方もおられたのです。残念ながら、当初予定していた場所とは違う場所での販売会になってしまいましたが、それでも最低限の舞台は整えて頂けました。写真で見て頂けます様に、子供達の笑顔、大きな声、呼び込み、他寺の方の笑顔、何よりも人人人で溢れかえるこの活気。中には身体のご不自由な方を見つけて通路を開けて誘導してくれた子供もいるのです。
 初めて見るお寺での子供達の高揚感と興奮。大声を張り上げての売り込み。この子たちの目を見ていると、今の佛立宗が抱えている問題など吹っ飛ぶようなその空気に、本当に涙が出ました。あんな子供達見たことないわ、との声もいくつも頂けたのも事実です。
 改めてこの子供達の未来に何が出来るのかを、体裁抜きで本気で考えていく必要があるのだと思います。
ありがとうございました。         薫化会 岡田