ほんもんぶつりゅうしゅう

2016-01-01 13:48

新年おめでとうございます

 明けましておめでとうございます。

ご信者皆さまには恙なく新年をお迎えの事と随喜申し上げます。

開導日扇聖人ご生誕200年のご奉公の四年目、明年がいよいよ御正当年となります。また本年は不輕寺第三世権大僧正日鏡上人の御二十七回忌のご正当の年です。

近頃「お蔭さまで」という言葉をあまり聞かなくなりました。カゲは暗くて見えなくても無いわけではないモノのこと。多くの気付かない支えや守りの上に私たちの今日が成り立っていることを日常の挨拶にしたものがお陰さまです。美しい日本語が失われつつあるといわれますが、せめてその心を失わないようにしたいものです。お互いが交わす「ありがとうございます」の挨拶は、そのお蔭が御法さまのお蔭であると感謝し、値法の得難い一生であることを歓ぶ言葉です。

恩を知るのを人というと申します。「知恩報恩」の最初は恩を知ること。その恩に報いる最高の行いが教化と参詣です。いま宗門で進められている佛立開花運動(①教化の花、②正宗徒の花、③役中後継者の花、④オリジナルの花)は、それを具体化したものです。一人ひとりが信心を起こし、参詣できるようになる、御利益をいただいたよろこびで教化するというように、ただ御題目を唱えることが、一人から波紋のように広がって多くの人を幸せにする。このことを皆が感得して御法がお弘まりになることが報恩のご奉公となります。

世界ではテロの連鎖が止まりません。憎しみは憎しみしか生まないことを御仏の教えに学ぶべきです。環境問題を議論するよりゴミを一つ拾うほうがよい。暗闇に一つの灯りは暗くとも多くの人が灯せば明るくなる。目の前の一人を救い、この世のすべての人を救う御仏の願いを実現するのは他の誰でもなく私たちです。“人を助けて我れ助かる”菩薩行こそが世界平和の実践なのです。灯りを得た人の顔はにこやかです。妙法の灯りは不安を除き、行く先を照らしてくれます。

どうぞ六日からの寒修行参詣には、心機一転!思い新たにご信心、初御講にて意気を上げ、ことしこそはと報恩教化に励みましょう。そして御法のご加護に包まれた弥栄(いやさか)の年でありますように祈念いたします。

 

御教歌 

あらためてことしこそはとおもふらめ

やすまずあゆめ信行の道

                                                          合 掌

平成二十八年元旦