2021/09/01

佛立ミュージアム「法華経展」に合わせ 監修の植木雅俊氏の特別講演会を開催

高祖ご降誕800慶讃記念展示として「思想としての法華経展」が7月10日から開催されているが、去る7月11日には当記念展示に合わせ、展示と同盟著書の著者で展示監修を務めた植木雅俊氏の特別講演会が佛立会館3階にて開催され、東京や名古屋から駆けつけた宗内外の聴講者約60名が3時間という長時間をも忘れて講演に聞き入った。
今回の特別講演会は、植木氏の近著『日蓮の手紙』発刊を記念し、『思想としての法華経』の制作秘話や『日蓮の手紙』発刊を通して浮かび上がってきた植木氏が捉える日蓮聖人像について語られたものである。
講演では、冒頭に本門佛立宗との出会いが語られたほか、大学で物理学を専攻していた植木氏が学生運動の最中、「だから何なのか」「本来の仏教とは何だったのか?」という問いを突きつけられ、仏教に興味を抱き、学びを深めていったこと。
30代後半、仏教を理解するためにはサンスクリット語の原点まで遡(さかのぼ)らなければ理解できないことが相次ぎ、独学の限界に気づきはじめた頃、不思議なご縁で中村元先生と出会い、40歳を過ぎてから中村先生の開設された東方学院に学びながら師の勧めでお茶の水女子大学での学位取得に挑戦したこと。
更には『梵漢和対照・現代語訳 法華経』上・下巻、『サンスクリット版 縮訳 法華経』、『思想としての法華経』の製作秘話など、当時のエピソードを踏まえて講演された。
さらに「釈尊滅後500年の仏教界に対して、法華経は原始仏教の原点に還れと主張した」と述べられ、『日蓮の手紙』を執筆する中で、当時の日蓮聖人がすでに気候変動などへの警鐘を鳴らしておられたことに驚嘆したと感想を述べられた。
そして「日蓮聖人も『仏陀の本意を亡失した』(忘持経事)と日本仏教に反省を促された」と述べられ、聖人の手紙から伝わるぬくもりある人物像から仏陀の本意を求められる情熱溢れる求道者としての素顔などを分かりやすく、ユーモアを交えて語られ、会場を魅了された。
今回の講演が好評につき、第2回目の講演会を11月に予定している。詳細は京都佛立ミュージアムまで。